成功する新規事業の考え方とは? アイデアを生み出す方法とフレームワーク
(画像=78art/stock.adobe.com)

採用面接の対策で模擬面接をしようにも、練習相手がいない、改善点が分からないなどの悩みを抱えている人は少なくないでしょう。そのような場合に役立つのが、面接対策アプリです。本記事では、面接対策アプリの役立つ機能や使用するメリット・デメリット、選び方などを解説し、おすすめのアプリ6選を紹介します。

目次

  1. 面接対策アプリとは
  2. 面接対策アプリの代表的な3つの機能
  3. 面接対策アプリの3つのタイプ
  4. 面接対策アプリおすすめ6選
  5. 面接対策アプリのメリットとデメリット
  6. 面接対策アプリを選ぶ際の3つのポイント
  7. まとめ

面接対策アプリとは

面接対策アプリは、就職や転職活動における面接試験への対策をサポートするために設計された、モバイルおよびウェブアプリケーションです。

一般的な面接の質問への模範回答の提供を受けられたり、ビデオ面接のシミュレーションを通じて実際の面接環境を想定した練習ができたり、AI技術を用いてユーザーの回答を分析し、発声や話し方の改善点を指摘したりするものもあります。利用することで、面接試験に向けた自信の向上や、回答のスキル磨きに役立ちます。

面接対策アプリの代表的な3つの機能

面接対策アプリには、主に3つの機能があります。

1つ目は、ユーザーが実際の面接に似た環境で練習できる模擬面接機能です。アプリ上で投げかけられるシチュエーションに合わせた質問に対し、ユーザー側が実際に回答するといった模擬練習ができます。

2つ目は、質問に対するユーザーの回答や振る舞いを分析し、具体的な改善点やアドバイスを提供する機能です。発声の明瞭さ、非言語的コミュニケーション、内容の適切さなど、様々な面から評価を得られます。

3つ目は、面接でよくある質問や回答例を提供する機能です。これにより、ユーザーは面接で何を確認されているのか、どのようにすれば自分の経験や能力を最もよく表現できるのか学べます。

面接対策アプリの3つのタイプ

面接対策アプリ

面接対策アプリは様々な種類がありますが、現時点では基本的に3つのタイプに分類できます。

フィードバックをもらえるタイプ

ユーザーの模擬面接の回答を分析し、回答が適切かどうか具体的なアドバイスや改善点を提供します。AI技術を用いて発声の明瞭さ、言葉遣い、非言語コミュニケーションなどの要素を評価したり、面接やコミュニケーションの専門家がフィードバックを提供したりするものもあります。

この種のアプリは、自己認識を高め、面接スキルを具体的に向上させたいユーザーにとって非常に価値があります。フィードバックは即時または後で受け取ることができ、ユーザーが自分自身の進歩を追跡し、特定の課題や苦手に焦点を当てて練習を続けることもできます。

面接と同じように質問してくれるタイプ

実際の面接環境のシミュレーションに重点を置いているタイプで、業界や職種に応じた様々な質問を提供し、ユーザーが実際の面接で遭遇する可能性のあるシナリオを練習できます。

ユーザーはリアルタイムで質問を受けて回答し、自分の回答方法や考え方の特徴を把握できるため、練習を通じて面接に対する自信を高め、面接官からの質問に対してより効果的に対処する方法を学べます。

このタイプのアプリは、特に面接に慣れていないユーザーや、特定の業界に特化した質問に対する準備が必要なユーザーに適しています。

学習コンテンツ提供タイプ

面接のノウハウやコミュニケーションスキルを向上させるための教育コンテンツを提供するタイプです。動画でのチュートリアル、記事、インフォグラフィックスなど、様々な形式で情報が提供されます。

ユーザーは、良い第一印象を与える方法、コミュニケーション前や最中でのストレス管理のテクニック、効果的な自己紹介の仕方など、面接に役立つノウハウなどを学べます。

面接対策アプリおすすめ6選

面接対策アプリには様々な種類がありますが、就職活動向けの面接の練習に使用できるおすすめのアプリを6つ紹介します。

カチメン! /株式会社シーエーシー

カチメン!

模擬面接や選考動画分析などの機能があります。いつでもどこでも面接練習が可能で、AIが表情や音声を分析して改善点をアドバイスするため、練習を繰り返すことで自信を持って面接に臨めるようになります。

表情感情認識AI『Affdex』と音声感情解析AI『Empath』がユーザーの表情や印象、話し方、台本類似度などを高精度に解析し、客観的に改善点をフィードバックしてくれます。

また、動画選考対策にも利用でき、選考用動画を分析して企業に送る前に改善点を把握できるため、突破率を高めることができます。面接が苦手な人や、より良い印象を残したい就活生に特におすすめです。

参考:株式会社シーエーシー「カチメン!

面接練習アプリ KnockKnock/Atsushi Kotaka

AIを活用してリアルタイムでの面接練習を提供するツールです。就活だけでなくアルバイトや受験などの面接にも対応しており、自身の面接内容を最大40分まで録音でき、AIがそのパフォーマンスを評価、フィードバックを提供します。

質問は、圧迫面接系のものや、その場で考えなければいけないものなど合計200問近くあり、アプリ上の面接官が読み上げてくれます。オリジナル質問の追加もできるため、様々なタイプの採用試験への回答練習に最適です。

参考:Atsushi Kotaka「面接練習アプリ KnockKnock

面接練習アプリsteach/株式会社ジェイック

動画モードでの面接練習や音声だけでの質問回答、写真での印象チェック機能などを備えた面接練習アプリです。AIが動画を読み取り、音声や回答内容から表情や伝わりやすさ、話すスピードなどのフィードバックを行い、面接官目線でアドバイスをしてくれます。

また、模擬面接で練習した内容が文字起こしでき、復習だけでなく応募書類での自己PR作成にも役立てられます。

参考:株式会社ジェイック「面接対策アプリsteach

面接練習アプリ 就活対策に最適&質問集としても使える/Ann株式会社

一次面接や二次面接、最終面接など、アプリ内の面接パッケージを選び、自己PRや志望動機など50問以上の質問への回答を練習できるアプリです。

自分で選んだ仮想面接官が質問を読み上げてくれるため、本番さながらに回答の練習ができ、AI評価機能で模擬面接の内容を5項目で評価され、改善点などが得られます。

また、録画・録音機能もあるため、見直しや第三者のフィードバックを得る際に役立てられます。

参考:Ann株式会社「面接練習アプリ 就活対策に最適&質問集としても使える

hanasel(ハナセル) /株式会社Whatt

「hanasel(ハナセル)」は、本物の面接官の声で質問を受けながら練習ができるアプリです。

新卒就活はもちろん、中途転職やエンジニア転職などを含めた5つのシーンに対応した頻出質問150問に対する、回答のポイントや例文などもチェックできます。

質問に応じたメモも記入できるため、自分がどういった回答をするか記録を残し、練習中に見ることもできます。また、模擬練習の音声録音も可能なため、練習後の振り返りも簡単です。

参考:株式会社Whatt「hanasel (ハナセル)」

ChatGPTなどの生成AIサービス

「OpenAI ChatGPT」や「Google Gemini」などの生成AIサービスも、就職活動の面接対策に利用できます。

就職志望先の業界や業種、職種と関連性の高い質問や模範回答を生成する、AIを面接官に見立てて質問を受け、回答を入力しながら模擬面接する、回答内容へのフィードバックを受けるなど、目的に応じて自由にカスタマイズしながら活用できます。

面接対策アプリのメリットとデメリット

面接対策アプリを利用する際には、メリットはもちろんデメリットもあります。

3つのメリット

面接対策アプリを就職活動で利用する主なメリットは次の3つです。

(1)自宅で簡単に面接練習が可能
面接対策アプリの最大のメリットは、自宅で簡単に採用面接の練習ができる点です。

スマートフォンやタブレットがあれば、自分のスケジュールに合わせて時間や場所を選ばずに練習を開始できるため、忙しい人や地理的な制約がある人にとっても便利です。手軽に使用できるからこそ練習の頻度が増え、結果として面接スキル向上の大きな助けとなります。

株式会社シーエーシーが運営する面接対策アプリ『カチメン!』の責任者を務める丹治由佳は、「スマホアプリでいつでもどこでも何度でも練習できますので、話すことに慣れてもらうことで、本番の面接でもリラックスした状態で話せるようになると思っています」と述べています。

(2)即時フィードバックでスキルアップできる
アプリ上で即座にフィードバックを受けられるため、効率的にスキルアップが可能となり、短期間で面接のパフォーマンスを改善できます。

アプリからのフィードバックは、回答の質、話し方、非言語的コミュニケーションなど、面接で特に改善が必要な領域について具体的な指摘を受けられます。フィードバックにより、ユーザーは自分の弱点を正確に認識し、次の練習に生かせます。

(3)多様なシナリオでの練習が可能
多様なシナリオでの練習を通じ、ユーザーは柔軟性と対応力を高められ、どのようなタイプの面接官にも自信を持って臨めるようになります。

様々な業界や職種、難易度に応じた質問を経験できるため、ユーザーは幅広い状況に対応する能力を養えます。予測不可能な質問や困難な面接シナリオに対する模擬面接は、実際の試験で冷静かつ適切に対応するための準備に役立ちます。

3つのデメリット

面接対策アプリは手軽に練習できるなどのメリットがあるものの、デメリットもあります。

(1)実際の面接とギャップがある
面接対策アプリを使用する際のデメリットの1つは、実際の面接とのギャップが生じることです。

アプリは一般的な質問や状況をシミュレートしますが、実際の面接官の反応や雰囲気の完全再現はできません。アプリでの練習のみで面接対策を行うと、実際の面接での緊張感への適応や面接官の深掘りした質問への対応が難しくなる可能性があります。

(2)個人に合わせたフィードバックの限界がある
面接対策アプリでは、話し方や表情、質問への回答内容などの一般的なアドバイスは受けられますが、個々のユーザーの独特な強みや弱みに対するアドバイスには限界があります。

特に、人間特有の微妙な非言語的コミュニケーションや、個性を生かした回答へのアドバイスなど、細かなフィードバックについては、面接対策アプリの側にまだ向上の余地があります。

(3)過度な依存による自主性の欠如
面接対策アプリに頼りすぎると、質問への回答を自ら考える力や状況に応じて柔軟に対応する能力の低下を招く恐れがあります。

特に、アプリが提供する回答事例やフィードバックに固執しすぎると、面接時に自然な対話ができなくなり、自分の個性や考えを十分に表現しにくくなります。

面接対策アプリを選ぶ際の3つのポイント

自分の目的に合わせた面接対策アプリを選ぶ際には、以下の3つのポイントに着目しましょう。

詳細なフィードバックがある

AIによる分析などを利用し、面接試験での自分の弱点や改善するための具体的なアドバイスが受けられるアプリを選ぶことが重要です。

面接試験で参考になるフィードバック機能を備えたアプリは、表情や話し方、非言語コミュニケーション、回答内容の適切さなど多面的な評価を行い、結果に基づいた個別の改善提案をしてくれます。フィードバックが充実していると面接スキルの向上に直結し、より実践的な練習ができます。

業界や職種に特化した質問が充実している

目指す業界や職種に合わせた質問が用意されているアプリを選ぶと、より実践的な練習が可能になります。

特定の業界や職種に特化した質問を提供するアプリは、その分野で求められるスキルや知識の理解を深めることに役立ちます。また、特定のシチュエーションや職種に関連するシナリオ、質問・回答を通じて、実際の面接でより効果的に自己アピールするための準備ができます。

ユーザーレビューをチェックする

ユーザーレビューをチェックし、評価が高く信頼性の高いアプリを選ぶことも大切です。

実際にアプリを使用した人の意見や体験談は、面接対策への有効性や使い勝手、フィードバックの質など、多くの点で参考になります。高評価のレビューは、アプリがユーザーの期待に応える機能やコンテンツを提供している証拠であり、信頼性の高さを表す指標となります。また、低評価レビューも使用する前の注意点の把握に活用できます。

まとめ

面接対策アプリは、就職や転職の採用試験対策に活用できるアプリケーションです。

面接試験のよくある質問やその模範解答などの確認だけでなく、仮想面接官に対する模擬練習を自宅でもできるため、新卒採用で面接経験がない学生には特におすすめのツールです。

面接対策アプリは様々な種類がありますが、模擬面接機能やAI分析によるフィードバック機能など実践的なものを活用し、本番に向けて自分自身をブラッシュアップしていきましょう。